事務所でビルなどを建設する場合や、ビルの1階または2階を事務所にしようと考える場合は注意が必要なようです。
建物には積載荷重が建設時に定められているからです。事務所の積載荷重についてお伝えします。
事務所の積載荷重とは?
事務所を建設する場合、床に書棚、パソコン、机、OA機器など様々なアイテムを置く事になります。
建築基準法では、事務所の積載荷重について、一定の重さに耐えうる建築をする決まりがあるようです。
荷重とは?
荷重という言葉がありますが、意味としてはある荷物を置いた時、荷物が一定の面積に占める重さの事を言うようです。
梁柱という言葉があります。部屋の四隅にある柱、それをささえる梁の事です。梁は神社の鳥居でいえば、水平になっている部分です。
床設計用の積載荷重とは?
床は部屋の四隅の梁柱で支えられているので、事務所の部屋の真ん中に荷物を置いたとしたら、床に平均的に負荷がかかるようです。
事務所の床に荷物を置いた時の荷重は、最低これくらいは支えられるという強度(持ちこたえられる強さ)が必要なようです。その積載荷重は約290キロのようです。その重量の事を床設計用の積載荷重と呼ぶそうです。
290キロは、文庫本で言えば約1600冊分です。もし、事務所にピアノを置く場合、190~360キロのタイプまでがあるようです。グランドピアノなら250~480キロなので、積載荷重をオーバーしている事になります。その場合、床を補強するなど別途工事が必要になるそうです。
架構設計用の積載荷重とは?
梁柱1本はいくつかの部屋の境界線に建てられる事があります。
そのため、梁柱1本にかかわる床全体でどれくらいまでの事務所の荷物の重さに耐える事が出来るかという視点でも、荷重が出るようです。その場合、架構設計用の積載荷重といい180キロほどになるようです。
地震力算出用の積載荷重とは?
地震が発生すると、事務所が揺れます。
実は、事務所が揺れる理由は震度によるものだけではなく、事務所に置いてある荷物の重さも揺れに関係しているようです。ほんの少しの荷物しか置いていないのに、事務所の揺れに影響してしまっては大変です。そのため地震力算出用の積載荷重が設けられており、その重さは800キロほどだと言われています。
事務所を建設する際は積載荷重に注意しよう
例えばこんな例があるようです。ボーリング場を事務所に変更しようとした時、積載荷重が規定に満たなかったために事務所経営は出来ない事になってしまったそうです。逆にこのような例もあるようです。
ボーリング場を建設する際に、もしも事業変更した場合に備えて積載荷重を事務所用の規定に見合った建築をしたそうです。その結果、事務所に変更する事になり、すぐに利用出来たのだそうです。
屋上のガーデン造りも要注意
屋上に庭を作るなどする場合も注意が必要です。屋上は約180キロの積載荷重となっているようです。そのため、土の重さが積載荷重を超えてしまうなどする事もあるので、迷われた場合は、不動産会社にご相談してみるのも1つではないでしょうか。