IT重説は不動産の賃貸契約においてマストとされる重要事項確認をインターネット上で完結できるシステムです。しかし、IT重説にはいくつかのルールがあります。スムーズな賃貸契約ができるよう、IT重説についてのルールとともにポイントをお伝えします。
IT重説の対象となる取引は賃貸だけ?
IT重説の対象となる取引は、不動産の賃貸契約だけになっています。将来的には売買契約も対象なのですが、まだ実用化されていない現状があります。売買契約の時の重要事項説明は、不動産会社で説明を受ける必要があります。
IT重説を行う前に双方がチェックしておくべきこと~お互いの声
IT重説を行う前にチェックしておくべき重要項目は音声です。重要事項説明側の声だけが聞こえればいいという場合はNGです。重要事項説明の中で質問や、契約に関する疑問などもでてくることでしょう。その際に契約者側の声も聞こえるようにお互いが確認チェックしておくことが必要です。
図面の細かい数値を読むことができる画像か?
重要事項説明では、図面を見て話すこともあります。その際に、画像が荒いなどすれば、細かい部分が契約者に伝わらないままIT重説が終わってしまうことになりかねません。画像のチェックもポイントの1つです。宅地建物取引士の表情まで読み取ることができている画像かどうかのチェック、静止画が何枚も重なるような動きになっていないかなども確認しましょう。
重要事項説明書は送付されているか?
宅地建物取引士の記名押印がなされた重要事項説明書や添付書類が契約者の自宅に事前送付されていることがポイントです。インターネット上のメール添付で、契約者がプリントアウトするなどするのはNGです。郵送での事前送付がIT重説のルールになっています。
IT重説当日のルール
IT重説当日も、画像、音声についての最終チェックが必要です。宅地建物取引士から、画面、音声ともに十分見える、聞こえていることについての確認が行われなければいけません。スルーしてIT重説が始まった場合、契約者側から督促を入れるくらいでなければいけません。なんとなく聞こえにくいというのも、聞こえにくいになりますので要注意ですね。
宅地建物取引証の提示
IT重説では、IT重説当日、宅地建物取引士から宅地建物取引士証の提示がないといけないルールになっています。さらに、契約者がそれを見て、本人確認をしたという同意も必要です。契約者が見て確認できたことを宅地建物取引士が確認してくれたかどうかもチェックしておき、確認してもらえなければ確認の督促もいれることが大切です。
今後ますます普及するIT重説
IT重説は、双方にインターネット環境が整備されている必要があるものの、本来、不動産会社に出向いて受ける必要があった重要事項説明が自宅でできるので、無駄に交通費を使う必要がありません。時間の効率化にもつながるので今後ますます普及されそうです。