戸建てにも寿命があるといわれていますが、一般的にどれくらいだとお考えでしょうか。耐用年数と寿命についてふれながら、戸建ての老朽化を防止するための対策をお伝えします。
木造・鉄筋などの戸建ての場合の耐用年数
耐用年数というのは戸建てが生活するために利用できるとされる期間をいいます。木造住宅の場合の耐用年数は22年、鉄筋構造だと40年、レンガだと38年ほどだと言われています。
あれ、今住んでいる戸建ては築50年だと思われた方もおられるかも知れません。
日本の戸建ての寿命だけが短い理由
アメリカの住宅の寿命はなんと100年だといわれています。それなのにどうして日本だけが22~40年なんでしょうか。それは、今取り壊されていない戸建ての数を新築数で割った値をもとに計算されているからだそうです。
・実際の寿命は耐用年数ではない
統計学的にみれば、耐用年数は平均的な日本の住宅の入れ替わりを数値化しているといえます。しかし、人間も同じで平均年齢よりも高い人もいれば、短い人もいますので、住宅も様々なわけです。
戸建ての老朽化を防止する方法は?
家も使い方次第でアメリカの戸建てのように寿命をのばすことができます。アーケードや給排水などの耐用年数は15年なので、大体15~20年くらいで水漏れなどが起こりやすくなります。しかし、普段から洗面台の扉をあけ、通気性をよくしてあげることで寿命をのばすことができます。特にお風呂場すぐの柱やタイルは、いつも通気性をよくしないと湿気でもろくなりがちです。
排水溝下部分の小さな水漏れがあったばあいも、タオルなどをこまめに交換することで湿気が棚にたまるのを防止できるので、他の住宅部分に湿気が広がることも防止できます。
押入れや棚は年に1度の大掃除を
押入れ、棚は湿気シートを敷けばそれで終わりとしていませんか?実は押入れや棚の隅には湿気がたまっています。シート周辺の衣類は湿気対策ができていても、壁部分の木材まで対策もしなければいけません。
そのため、年に1~2度くらいは布団やアイテムを天日干しし、押し入れ自体も換気することで家全体の通気がよくなります。
梅雨時は特に注意
日々の小さなホコリはカビとなり、カビがたまると戸建て自体の寿命も短くなります。特に梅雨時のたたみは湿気、アオカビが生えやすいので、こまめに掃除することをおすすめします。
水回りもこまめに掃除
トイレは便器設置部分に湿気がたまりやすく、掃除をこまめにすることで臭いだけでなく、湿気もカラッとします。お風呂についても窓開けは重要で、換気をしないとすぐに黒カビが生えてきます。壁の老朽化を防止するには、床の掃除が効果的です。
もちろん、2週間に1度、プチ大掃除的に床から壁からすべての掃除をするのもいいのですが、3日に1度くらい、手洗い石鹸に重曹を少し混ぜた簡単な石鹸でいいので床にまき、風呂用棒つきタワシで床をこすってから、お湯をささっと流しておくだけで、壁のカビが生えにくいバスルームとなります。
模様替えも1つの換気
20年も同じ場所に家具を置くと、家の空気の流れが一定になるので、換気が届かないところには、湿気がたまりやすくなります。その結果、その部分の柱などの湿気が多くなり、家の傾きや老朽化につながります。
時にはタンスとベッドなど、家具の位置を変えてみることで、元の家具の置かれていた床部分もキレイに掃除できますし、換気もできるので、一石二鳥です。
戸建ての寿命をのばすために~換気・掃除・模様替え・天日干し
人間も体内の水分のめぐりを良くしなければ、生活習慣病になりやすくなり、短命につながることもあります。戸建ても家の空気の流れ、空気自体をキレイにすることで、80年も90年も使える戸建てにしてみてはいかがでしょうか。