IT重説とは、賃貸契約においてインターネット上で重要事項説明文書が交付され契約できるシステムの事です。
2017年10月から利用可能となったばかりのIT重説。利用者として、どんな事に気を付けていけばいいのかをお伝えします。
IT重説とは？
例えば、家を借りる場合不動産会社で契約します。内見をし、気に入った物件があれば契約に移ります。
この時、不動産会社の人と対面した状態で、重要事項説明文についての内容説明を聞き、同意できれば書面に署名捺印をして契約成立とするのが一般的です。しかし、こんな問題がありました。
・契約者本人が不動産会社へ契約だけのために出向かなければいけない
・未成年の場合は保護者が契約だけのために不動産会社へ出向かなければいけない
例えば、沖縄や北海道の人が東京の大学に進学するために部屋を借りるとします。契約には保護者に同席してもらう必要がありました。そのため、部屋の賃貸契約だけのためにわざわざ東京まで出て来なければいけない苦労がありました。
IT重説なら交通費がお得に
IT重説なら、インターネット上で契約を実施する事が出来ますので、遠い所から不動産会社へ来なくてもいい事に。その分の交通費が節約できますよね。また、社会人の部屋探しにおいても、土日などしか十分な時間が確保できないなどする場合は、不動産契約だけで一日が過ぎる事も。
その点、IT重説なら自宅にいながらスマホ1つで出来る事になりますので、かなり時間のセーブになるのではないでしょうか。ちなみに、売買契約の場合、IT重説での契約は今のところまだ出来ないそうです。
IT重説の流れは？
本来なら不動産会社に行って、重要事項説明書を説明してもらい、納得すれば署名捺印で賃貸契約です。IT重説を選択すれば、自宅に不動産会社から重要事項説明書が送付されてきます。
じっくり読んだ後で同意が出来る点においても、借りる側にとってはお得なシステムの様です。なぜなら不動産会社へ出向いて一方的な説明を受けて同意するのではないからです。
IT重説を利用するためには、インターネット環境がないといけません。なんだか難しい感じがしますが、具体的にはLINEやskypeのビデオ通話さえ出来れば、スマホやパソコンで契約する事が出来る様です。
ただ、本人確認のために運転免許証などは準備しておく必要がありそうです。流れはこの様になっています。
1． 不動産会社から重要事項説明書の送付
2． 重要事項説明書に目を通す
3． インターネット上で、不動産会社の人が取引士本人であるかどうかの同意
4． インターネット上で重要説明書を確認した事の報告
5． インターネット上で送付されてきた重要事項説明書に署名、捺印で契約
6． 署名捺印した重要事項説明書を不動産会社へ送付
これからの賃貸契約～IT重説で契約できる不動産会社を選ぼう
時間的に余裕のある方なら、不動産会社に立ち寄る事は簡単です。しかし、介護や子育て中など時間に余裕のない場合などでは、賃貸契約のためだけに不動産会社に出向く必要のないIT重説というシステムは便利なものだと言えそうです。
2017年10月に始まったばかりですが、今後ますます一般化するのではないでしょうか。
